連載/島の恵み、島の味 その26 うっちん
連載/島の恵み、島の味 その26 うっちん
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食べる
初回投稿日:2015.03.18
最終更新日:2024.08.30
最終更新日:2024.08.30
(平皿 島袋克史)
(平皿 島袋克史)
生姜に似たこの食べ物、いったい何だかわかります?
みんな大好きなカレーに使われる身近な香辛料として知られるターメリック(和名:ウコン)。
沖縄では古くから栽培され、本島では「ウッチン」、
宮古島では「ウキャン」、石垣、奄美では「ウキン」と呼ばれています。
1月辺りから2月にかけて旬とされ、市場に並びはじめます。乾燥したものは通年手に入りますが、
この季節に手に入るウッチンは、香りも爽やかで瑞々しいのが特徴です。
見た目は生姜にそっくりですが、断面は黄橙色をしています。
薬用としても古くから活用され、肝臓の病気に根茎を刻んで乾燥させたものを煎じて服用したり、
胃腸が弱っている時や、食欲が低下している時にも同様に服用すると良いと言われています。
また、植物の天然染料として、染色に使われることもあります。
(平皿 島袋克史、豆皿 森永竜也)
カレーの香辛料としては有名ですが、なんと沢庵漬けの黄色はウッチンで着色しているなんてビックリ!
我が家では、春雨スープに入れたり、細長いバスマティライスを
ウッチンと一緒に炊きあげたり、茹でたてのカリフラワーに、
ウッチンパウダーとオリーブオイルと塩とビネガーでマリネにしたり、色々な料理で登場します。
辛みが少ないので、彩りをつけたいとき、子供たちにはカレー粉よりハードルが低いみたいです。
食養生の食材としても注目を浴びてほしいウッチンをもっと身近に
感じてもらいたいという思いから、今日は「ウッチンタシヤーメ」をご紹介。
タシヤーメとは、沖縄の方言でご飯を炒めたもののこと、つまり炒飯のことですね。
麺類、飯類を炒めることをタシヤーといい、
郷土料理のソーメンタシヤーは馴染みがある呼び名ですね。
(木製スプーン 工房ぬりトン、皿 山田義力)
つくり方はいつもの炒飯に、みじん切りにしたウッチンと、
ウッチンパウダーを加えて炒めるだけ。
あまりご飯や香味野菜があればいつでも出来ちゃいます。
【材料】二人分
・ウッチン 1かけ
・ウッチンパウダー 小さじ1
・ニンニク 1かけ
・にんじん 1/2本
・タマネギ 1/4個
・パクチー 1束
・ご飯 茶碗2杯分
・塩、胡椒 適量
・ナンプラー ひと回し
・ごま油
今回はこんな感じの食材で作ってみました。
ウコンの鮮やかな色合いが不思議と食欲が湧いてきます。
爽やかなエスニックの香りと、パクチーとナンプラーの風味、
この黄金のバランスは、なかなかのもの。
お好みで、最初にクミンシードをよく油で炒めても
エスニックな香りがさらに高まり、美味しくなります。
コクを出したい場合は、ごま油をラードに変えてみたり、豚バラ肉を入れたり、
想像力を生かして色々な食材で試してみてくださいね。
(皿 山田義力)
沖縄には、身体の調子を整えてくれる働きをもつ食材がたくさんあります。
それぞれの働きを上手に利用して、いつもの一品に少しずつ取り入れていく。
そのほんの少しの心配りが、ぬちぐすい(命の薬)となっていくのでしょうね。
まだまだ、知らない食材に出会う旅は続きそうです。
Galleryはらいそ (撮影スタジオ、スタイリング)
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