日々の暮らしに彩りを。「紅型雑貨 虹亀商店」【南城市】
日々の暮らしに彩りを。「紅型雑貨 虹亀商店」【南城市】
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初回投稿日:2024.10.11
最終更新日:2024.11.11
最終更新日:2024.11.11
世界遺産の「斎場御嶽(せーふぁうたき)」や、数十万年前の鍾乳洞が崩れてできた谷間「ガンガラーの谷」、太平洋が一望できる「知念(ちねん)岬公園」、“天国に一番近い”と言われている「ニライカナイ橋」など、さまざまな観光スポットが集まる南城市(なんじょうし)。
絵本のような紅型の世界
2024年8月にアメリカ生まれで大型の倉庫型ストア「コストコ」もオープンし、以前にも増して注目されるエリアになっている南城市の散策中に立ち寄りたいのが、斎場御嶽から車で3分のところにある紅型工房「紅型雑貨 虹亀商店(びんがたざっかにじがめしょうてん)」です。
“紅型(びんがた)”は沖縄を代表する伝統的な染色技法のひとつで、「びん」は色彩、「がた」は模様を意味しています。天然の染色と顔料を使用し、沖縄の強い日差しにも映える鮮やかな色彩と大胆な配色が特徴ですが、紅型雑貨 虹亀商店を営む紅型作家の虹亀明日香(にじがめ あすか)さんが手がける作品は古典の紅型表現とは少し異なり、まるで絵本のような世界観。物語の中に迷い込んだような、幻想的なシーンが表現されています。
今の暮らしに取り入れたい紅型雑貨
明日香さんオリジナルの紅型を生地にプリントしたポーチやバッグ、手ぬぐい、カードケース、ランチョンマット、クッションなどの日用雑貨、ポストカードなどが店内に並びます。
「雑貨屋たんたん」とのコラボレーションで誕生したキノコ型のスツールも大人気。
癒しの空間を演出する「琉球あんどん」
ベッドまわりのアクセントやギフトとしておすすめなのが、和紙に紅型染めを施し、箱型に成形した照明「琉球あんどん」です。
琉球あんどんはひとつひとつ手作りなので、世界に二つとない一点もの。テーブル珊瑚と海の中の世界を描いた「コーラル」、精霊キジムナーや小鳥が棲むガジュマルの森を表現した「がじゅまるの森」、沖縄に咲き乱れる色鮮やかな「ブーゲンビリア」をモチーフにした3種類の琉球あんどんが展示されています。
使用するLED電球は熱くなりにくく、使い続けても寿命は5年! “灯(あかり)”は柔らかで温かく、部屋の雰囲気をグッと上げてくれる癒しアイテムです。
“沖縄好き”が高じて沖縄に移住
すっかり南城市に馴染んでいる明日香さんですが、実は出身は東京都。高校生の時に友人と旅した沖縄に魅了され、それからはアルバイトで旅費を稼いでは訪れ、織物工房や紅型工房巡りをしたそうです。「子どもの頃から絵本を描いたりモノづくりに興味があったのですが、現地(沖縄)で採れた素材を使って一から作り上げる沖縄の工芸品ってすごい!と感動しました」と明日香さん。通っているうちに「沖縄に住みたい!」という思いが強くなり「住むなら沖縄でしか学べないことを勉強しよう」と沖縄県立芸術大学の伝統工芸科を受験。高校卒業後は念願だった沖縄に移住をし、伝統工芸の世界を謳歌しました。
大学卒業後は自宅で制作活動を進め、国際通りのお土産ショップで販売するだけでなく、路上販売も経験。「どこかの工房に入って修行を積むというのが一般的かもしれませんが、私は何でも自分でやりたいタイプで(笑)工房修行は向いていないと思いました」と明日香さん。
築50年の琉球古民家を移築して店舗兼工房に
店舗の古民家は、北中城村(きたなかぐすくそん)にあった築50年以上の琉球古民家を解体し、今の場所に移築したもので、仲間たちの力を借り3年かけて再生し、2012年に完成。もともとは自宅として所有をしていましたが、改装をして2019年に現在の工房兼ショップへと生まれ変わりました。
2024年には、一角にギャラリースペースも誕生。晴れた日には、窓から見える海がとてもキレイです。
南城市の自然に囲まれ、ゆったりとした時間が流れる紅型雑貨 虹亀商店。沖縄南部の観光の際には、ふらりと立ち寄ってみてくださいね。
紅型雑貨 虹亀商店
- 住所 /
- 沖縄県南城市知念吉富335-1
- TEL /
- 090-8293-1138
- 営業時間 /
- 11:00〜17:00
- 定休日 /
- 木曜日
- Webサイト /
- https://nijigame.com
- インスタグラム /
- https://www.instagram.com/nijigameokinawa/
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