もっちもちの沖縄そばをいただける「すろ~や~」(守良屋)

もっちもちの沖縄そばをいただける「すろ~や~」(守良屋)

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初回投稿日:2025.04.27
 最終更新日:2025.04.11

最終更新日:2025.04.11

もっちもちの沖縄そばをいただける「すろ~や~」(守良屋) クリップする

名護湾(なごわん)を見渡せる許田(きょだ)インターチェンジの近くにある、沖縄そば守良屋(すろーやー)。

恩納村(おんなそん)から名護に向かう国道沿いにある「手打ち沖縄そば」の看板の矢印の向いた方へ曲がると、細い路地があり住宅地に入ります。

「手打ち沖縄そば」の看板

スピードを落として進むと、右手に「P 手打ち沖縄そば」と書かれた駐車場の看板が見えてきます。

「P 手打ち沖縄そば」看板

看板の通り、右へ。今度は、「P 沖縄そば守良屋」と書かれたカワイイ看板が見えたら、車は右手の駐車スペースに。

「P 沖縄そば守良屋」の案内板

ここは自然に囲まれた静かな雰囲気で、瓶の底のような地形から、湖辺底(こへんぞこ)と名付けられたと言われています。

名護の集落

山に囲まれていながら、空は広く、国道へ戻れば、湖辺底港の船溜まりから名護湾が見渡せます。車を降りたら空を見上げてくるっとまわりたくなるような景色です。

守良屋(すろーやー)入口

奥に見える赤い屋根と島バナナの大きな葉が守良屋(すろーやー)の目印です。

守良屋(すろーやー)店内

雰囲気のあるお店の中に入っても、明るく開放感があり、テーブル席が2つに、履き物を脱いであがる畳敷きには席が4つ。くつろぎの空間です。

守良屋(すろーやー) 壁にかけられたメニュー

壁に掛けられたメニューには、「沖縄そば(三枚肉)」、「ソーキそば」「守良屋そば」、「てびちそば」に「ジューシー」。お店の名前がついた「守良屋そば」とジューシーを注文してみました。

ジューシーとは、沖縄の定番料理のひとつですが、豚のだしで炊いた炊き込みご飯というところでしょうか。お店によって中の具はそれぞれです。 

 

食事を待つ間、小上がりから、庭や外の緑が目に入ります。実芭蕉(島バナナ)、キーモモ(桃の一種)の木など、沖縄らしい景色に思わずほっとして、深呼吸をしたくなります。

壁に貼られた「化学調味料不使用」の文字を見て、こだわりの味に、期待が膨らみます。

守良屋(すろーやー)の沖縄そばとじゅーしー

沖縄そばにソーキと三枚肉が両方乗ったぜいたくな一品。まずはそばからいただきます。麺はちぢれ麺でしっかりとした歯ごたえに、もっちもちの食感。透き通ったスープは、あっさりしていながらしっかりとかつおと豚骨だしの旨味が出ていて一気に飲み干してしまいました。添えられた生姜の千切りからも、こだわりを感じます。着色なしの生姜の千切りは、紅生姜と違って口の中をさっぱりさせてくれます。

平日にも関わらず、お客様はひっきりなしで、この日も午後2時過ぎには売り切れで閉店。お料理を作る湯井(ゆい)さんにお話を伺いました。

守良屋(すろーやー)の店主湯井さん


もっちもちの麺の秘密を伺うと、「一般的な沖縄そばと違うとしたら、うちはそばの生地を寝かせてこねる、を数回繰り返しているから、弾力とコシが増すのかもしれません。」

毎日、50食分を手打ちしているのだとか。
切りたての生麵はストレート。オーダーが入ってから、手で揉んで波打つようにしてから茹でると、ちぢれ麺になります。

守良屋(すろーやー)の生麺

 

湯井さんご自身が化学調味料が苦手なことから、化学調味料不使用。三枚肉は低温調理で、沖縄そば好きのお客さんからも人気です。ハムのような食感で、しっかりしてるのにやわらかい。

ジューシーもソーキを煮た「だし」で炊いたあと、砂糖を使わないそうで、控えめなうす味ですが、昆布の細切り、にんじん、ごぼうと刻んだ三枚肉が入っていて、素材それぞれの本来の味を楽しむことができます。


守良屋(すろーやー)のてびち

ソーキもてびちも、黒砂糖を一切使わずに味付けするそうです。豚足の煮付け「てびち」も沖縄では郷土料理、定番のひとつですが、砂糖を使わずに煮ているので、こちらも豚肉の旨味、甘みがよくわかります。

守良屋(すろーやー)の店内

2019年創業の店は、2025年2月9日で6周年を迎えました。オーナーの比嘉さんのお母様のご実家だった建物を、お父様と比嘉さん、湯井さんの3人で建て直してお店にしました。

守良屋(すろーやー)の屋号が書かれた板

当時からの屋号をそのまま店名にした「守良屋(すろーやー)」。

沖縄では昔から、苗字の種類が少なかったので、個人を特定するために屋号が重要な役割を果たしていました。比嘉さんのご祖父様の名前が、守良(しゅりょう)というそうで、しゅりょう、すりょう、、、しゅろ~・・・「すろー」になったんだそうです。

カウンターに置かれた二升半の祝いボトルは、「ますます繁盛」の意味を込めて常連さんから贈られた島酒。

守良屋(すろーやー)店内に置かれた置物

守良屋(すろーやー)は沖縄そば屋ですが、ファンの方からの要望で、湯井さんの手料理と島酒で宴の会を開くこともあるそうです。カウンターに並ぶ島酒のボトルの謎が解けました。

5名程度から予算に応じて夜の対応も可能です。ご興味のある方はぜひ相談してみてください。

 

お昼は外国人もちらほらいらっしゃってました。アジア圏からも欧米からも来るようで、英語のわかる湯井さんが尋ねてみたら、外国人も日本の方も、口コミで増えてきてるようです。SNSも頻繁に更新していないし、立地もわかりづらいのに、どうしてくるのかわからないという湯井さんですが、このお店の雰囲気とやさしい味付けにファンが増えているんでしょうね。

とにかく風通しが良くて、居心地のいい空間です。食事処の雰囲気は、味とはまた違う調味料の一つです。長居したいところですが、明日の支度があるそうです。

さ、満腹だし、お天気もいいので、港までお散歩してこようかな。

またやーさい!(また来ます!)と言ってお店をあとにしました。

村山真央

守良屋(すろーやー)

住所 /
沖縄県名護市字許田378
TEL /
090-7927-2554
営業時間 /
 11時00分~14時30分(売切れ時は早く閉まります)
定休日 /
木曜定休 
Webサイト /
https://www.instagram.com/suro_ya_/

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