やんばるの素材とチョコレートで世界を目指す「OKINAWA CACAO」
やんばるの素材とチョコレートで世界を目指す「OKINAWA CACAO」
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初回投稿日:2024.07.19
最終更新日:2024.07.30
最終更新日:2024.07.30
深々とした緑がつらなる沖縄県国頭郡田嘉里(たかざと)の集落に、沖縄の素材を生かしたチョコレートをつくるお店「OKINAWA CACAO」はあります。地域の自然と調和しながら、ユニークなチョコレートの世界を堪能できる魅力的なスポットです。沖縄の素材を主役に、風土を活かしたチョコレートの製造をしており、その品質と味わいは国内外で高く評価されています。
店内にはチョコレート工場が併設されています。大きなウィンドウの向こう側から製造工程を見ることもできます。カウンターに並んだチョコレート商品を購入したり、イートインでオリジナルスイーツやドリンクもいただけます。
地域の素材をひきたてる多彩なチョコレート
OKINAWA CACAOがお届けする、豊富なバリエーションのチョコレートたちをご紹介。
人気の定番商品は、「沖縄の素材」×「チョコレート」をコンセプトに生まれた4種類の板チョコ。それぞれをパウダー状にした素材にカカオと県産きび糖、カカオバターを混ぜて作ります。
「月桃(げっとう)」は、畑で自生した月桃の葉と種の部分を使います。一口かじるとほのかに広がる優しい月桃のフレーバーとハーブの香りがとても爽やか。
「泡盛まるた」は、目と鼻の先にあるやんばる酒造の泡盛を使ったチョコレート。泡盛にカカオ豆をじっくりと漬け込み、泡盛の風味とコクがひろがる大人な味わい。
「カラキ」は、沖縄シナモンとよばれるやんばるに生息する植物を用いた、独特の香り高い逸品。カカオとシナモンのハーモニーが楽しめます。個人的に4種のなかでイチオシのフレーバーです。
「シークヮーサー」は大宜味村の提携農家が栽培しています。果実、種、皮全てを使用して爽やかな味わいに仕上げています。観光客に人気のフレーバーで、お酒やおつまみとしてもオススメ。
提携農家から直接仕入れたやんばる産のパイナップルやスイカ、いちご、青マンゴーたち。こちらをセミドライにして、チョコレートをディップしたドライフルーツチョコレートも人気です。フルーツをぎゅっと濃縮させてチョコレートとあわせることでおいしさを際立たせた贅沢なスイーツ。
「黄金(くがに)チョコレート」は完熟したシークヮーサーの皮をシークヮーサーの果汁ときび糖で煮詰めます。そのあとにコンフィにしてチョコレートでコーティングした一品。シークヮーサーの爽やかな香りとちょっぴりビターな風味にとても合う、ウガンダ産のカカオをセレクトしています。
また、きび糖で煮詰めたやんばる産の生姜をドライにし、月桃のチョコレートでコーティングした「生姜と月桃のチョコレート」。ピリッとした甘辛い生姜と甘いチョコレートの相性は絶妙です。
地域との連携と持続可能な取り組み
OKINAWA CACAOを営む川合径(かわい・けい)さんは、地域づくりに関する仕事をするために沖縄へ移住しました。
「人口減少、過疎化がすすむ日本社会でも、土地それぞれに地域の魅力がある。豊かな自然や歴史文化などが全国的に消えゆく今、次の世代に繋げる仕事をしたいと考えていました」
と話します。
起業前にどこで何をやろうか色々模索していた時、沖縄でコーヒーが生産されていることを知り、カカオの可能性に着眼しました。
「僕は地産地消を目的としているわけではなくて、沖縄のチョコレートブランドを作ることで、沖縄県産の資源を県外、海外に流通させて、地域の人たちの雇用が生まれるようなイメージで事業を進めています」
と語ってくれました。
現在OKINAWA CACAOの商品は、沖縄の素材に合わせたカカオを世界から取り寄せて商品を製造しています。
そのかたわら、8年間試行錯誤を重ねて続けているカカオ栽培。ようやく毎年カカオが実るところまで来ています。
OKINAWA CACAOが描く未来は、沖縄県産の素材とカカオで作るチョコレートづくり。カカオに携わる人や生産量が増え、沖縄がチョコレートの産地になる日まで、OKINAWA CACAOの挑戦は続くことでしょう。
OKINAWA CACAO
- 住所 /
- 沖縄県国頭郡大宜味村田嘉里555
- TEL /
- 050-5241-8152
- 定休日 /
- 火曜、水曜
- 営業時間 /
- 9:00〜18:00
- 公式HP /
- https://okinawacacao.com/
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