暮らしと人生を彩る、気軽に楽しむ沖縄アート《HONNO PARK》
暮らしと人生を彩る、気軽に楽しむ沖縄アート《HONNO PARK》
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放送日:2024.12.09 ~2024.12.13
初回投稿日:2024.12.17
最終更新日:2024.12.17
最終更新日:2024.12.17
「ほんの」少しのアートが「本能」を刺激する
那覇市小禄の小高い丘の上にある「HONNO PARK」は、那覇在住のアーティスト、新城暖さんのギャラリー。店名にある「HONNO」とは、“ほんの”小さな、“ほんの”些細な...というふうに使われる連語の「ほんの」と、「本能」とのダブルミーニング。
「アートというのは、例えばお子さんの絵のような“ほんの”小さなものであったり、それを飾るという“ほんの”些細な行動であっても、人間の本能を刺激して心を豊かにするものだと思っているんです。そんなアートのパワーを、この場所を通じていろいろな方に知ってほしい、もっと波及させたいという想いで名づけました」と、新城さん。
続く名称をギャラリーではなくパークしたのは、「ギャラリーというと敷居が高く感じる方もいるので、子どもを公園で遊ばせるような気軽さでアートに触れ合て欲しいという想いを込めて、“パーク”としました。目の前には、月光公園というちょっとアートっぽい設計の児童公園もあるんですよ」(新城さん)
資材置き場として使われていたという築50年の建物の一室を、ファクトリーのような雰囲気をそのまま生かしてセルフリノーベーション。誰でも気軽にアートに触れられる空間を目指して、2024年2月にオープンしました。
公園で過ごす時のように、ワクワクした気分になれる開放的なスペース
HONNO PARKが入居しているビル。築50年ならではのレトロな雰囲気が魅力
ジャングルジムをイメージしたコンクリートの机や椅子なども新城さんのデザイン
「アートというのは、例えばお子さんの絵のような“ほんの”小さなものであったり、それを飾るという“ほんの”些細な行動であっても、人間の本能を刺激して心を豊かにするものだと思っているんです。そんなアートのパワーを、この場所を通じていろいろな方に知ってほしい、もっと波及させたいという想いで名づけました」と、新城さん。
続く名称をギャラリーではなくパークしたのは、「ギャラリーというと敷居が高く感じる方もいるので、子どもを公園で遊ばせるような気軽さでアートに触れ合て欲しいという想いを込めて、“パーク”としました。目の前には、月光公園というちょっとアートっぽい設計の児童公園もあるんですよ」(新城さん)
資材置き場として使われていたという築50年の建物の一室を、ファクトリーのような雰囲気をそのまま生かしてセルフリノーベーション。誰でも気軽にアートに触れられる空間を目指して、2024年2月にオープンしました。
公園で過ごす時のように、ワクワクした気分になれる開放的なスペース
HONNO PARKが入居しているビル。築50年ならではのレトロな雰囲気が魅力
ジャングルジムをイメージしたコンクリートの机や椅子なども新城さんのデザイン
西表島で培われた原風景
多感な幼少期を、自然豊かな西表島で過ごしたという新城さん。自らの作品に好んで用いる原色には、西表島で見た原風景や原体験が反映されているといいます。
「西表島には娯楽が全くないんです。ゲームセンターとか本屋さんもないので、子どもたちは自然の中で遊ぶしかない。そんな環境だったので、想像力を膨らませて絵を描くことは、僕にとって特別な時間でした」
今、手がけている作品にも、原色の絵の具をふんだんに使ったカラフルな草花が描かれています。「やっぱり自然のものが好きなので。元々はリアルな画風だったんですけれど、今は抽象的なものが多いですね。スタイルはまだ自分でもわかっていなくて(笑)。筆だけでなくヘラとか歯ブラシとか指とか、いろいろな手法で描くことにトライしています」と、子どものような笑顔を見せる新城さん。
カラフルな作品を見たお客さんから「元気になれる」という声をもらうことも多く、描いている自分も、そして作品に触れた方からも、アートが人の心に与えるポジティブな影響を実感しているそうです。
アトリエスペースで作品を描く新城さん
見た人を元気にするカラフルな色使いが新城さんの持ち味
ふるさとの島、西表島のイリオモテヤマネコをモチーフにした作品
「西表島には娯楽が全くないんです。ゲームセンターとか本屋さんもないので、子どもたちは自然の中で遊ぶしかない。そんな環境だったので、想像力を膨らませて絵を描くことは、僕にとって特別な時間でした」
今、手がけている作品にも、原色の絵の具をふんだんに使ったカラフルな草花が描かれています。「やっぱり自然のものが好きなので。元々はリアルな画風だったんですけれど、今は抽象的なものが多いですね。スタイルはまだ自分でもわかっていなくて(笑)。筆だけでなくヘラとか歯ブラシとか指とか、いろいろな手法で描くことにトライしています」と、子どものような笑顔を見せる新城さん。
カラフルな作品を見たお客さんから「元気になれる」という声をもらうことも多く、描いている自分も、そして作品に触れた方からも、アートが人の心に与えるポジティブな影響を実感しているそうです。
アトリエスペースで作品を描く新城さん
見た人を元気にするカラフルな色使いが新城さんの持ち味
ふるさとの島、西表島のイリオモテヤマネコをモチーフにした作品
絵本が叶えてくれた夢
絵本作家でもある新城さんは、『アゴリタおじさんの幸せのタネ』という絵本を出版しています。これは、大学時代から温めていた物語を、ご自身の長男が生まれた年に描き上げたものだそう。
「一人で遊んで、一人で勉強していた偏屈なおじさんが、たくさんの人と出会い、触れ合うことで、人の優しさやありがたさが身に沁みて、モノクロの世界がカラフルに彩られていく...という物語です。僕自身もおじさんのように、これまでのいろいろな出会いが今の僕をカタチ作ってくれました」と話します。
お母様が保育士だったこともあって、子どもの頃から絵本に囲まれていたという新城さん。「絵本には楽しい思い出がたくさんあるので、いつか自分の子どもが生まれたら、オリジナルの絵本を作って読んであげたいと思っていた」という夢を、自ら叶えることができました。幼稚園での読み聞かせ会や、子ども向けのワークショップも積極的に開催して、子どもたちがアートに触れる機会を増やしているそうです。
お店の目の前にある月光公園で、絵本の読み聞かせをする新城さん
新城さん作の絵本『アゴリタおじさんの幸せのタネ』。表紙はモノクロです
孤独なおじさんの世界が、人との出会いでカラフルに広がっていく物語
子ども向けのワークショップも定期的に開催しています
「一人で遊んで、一人で勉強していた偏屈なおじさんが、たくさんの人と出会い、触れ合うことで、人の優しさやありがたさが身に沁みて、モノクロの世界がカラフルに彩られていく...という物語です。僕自身もおじさんのように、これまでのいろいろな出会いが今の僕をカタチ作ってくれました」と話します。
お母様が保育士だったこともあって、子どもの頃から絵本に囲まれていたという新城さん。「絵本には楽しい思い出がたくさんあるので、いつか自分の子どもが生まれたら、オリジナルの絵本を作って読んであげたいと思っていた」という夢を、自ら叶えることができました。幼稚園での読み聞かせ会や、子ども向けのワークショップも積極的に開催して、子どもたちがアートに触れる機会を増やしているそうです。
お店の目の前にある月光公園で、絵本の読み聞かせをする新城さん
新城さん作の絵本『アゴリタおじさんの幸せのタネ』。表紙はモノクロです
孤独なおじさんの世界が、人との出会いでカラフルに広がっていく物語
子ども向けのワークショップも定期的に開催しています
沖縄の伝統工芸品とのコラボレーション
HONNO PARKには現代アートだけでなく、アートの視点で集められた沖縄の工芸品も並んでいます。新城さんが自らデザインした工芸品を発注するなど、職人さんとのコラボを通して、沖縄の伝統工芸品の可能性を広げる活動にも力を入れています。
「染織だったり、琉球ガラスだったり、沖縄のものづくりの力や素晴らしさに、沖縄の若い世代があまり興味を持っていないと感じていて。デザインをモダンなものにしたり、若い世代にも職人の手仕事の素晴らしさに気づいてもらえるようにしたいなと」と、新城さん。
かつて沖縄の一大産業だった「琉球パナマ帽」の貴重な技術を継承するために、県外のブランドと県内の職人さんを繋ぎ、付加価値を与えて新たな仕事を生み出すプロジェクトも手掛けています。
新城さんが手掛けた琉球ガラスや陶器などの伝統工芸品もギャラリーに並んでいます
新城さんがオーダーしたアートな色使いの琉球ガラス
アダンの葉を編み上げた「琉球パナマ帽」を復興させるプロジェクトも進行中です
「染織だったり、琉球ガラスだったり、沖縄のものづくりの力や素晴らしさに、沖縄の若い世代があまり興味を持っていないと感じていて。デザインをモダンなものにしたり、若い世代にも職人の手仕事の素晴らしさに気づいてもらえるようにしたいなと」と、新城さん。
かつて沖縄の一大産業だった「琉球パナマ帽」の貴重な技術を継承するために、県外のブランドと県内の職人さんを繋ぎ、付加価値を与えて新たな仕事を生み出すプロジェクトも手掛けています。
新城さんが手掛けた琉球ガラスや陶器などの伝統工芸品もギャラリーに並んでいます
新城さんがオーダーしたアートな色使いの琉球ガラス
アダンの葉を編み上げた「琉球パナマ帽」を復興させるプロジェクトも進行中です
若手アーティストの発信の場として
HONNO PARKには、若手アーティストの発表の場という役割もあります。10月中旬には、「タフティング」のアートワークで活躍する沖縄出身のアーティスト、SHOTO KOHAGURA さんの初個展「Wonderwall」が開催されました。
「アートは難しい、というイメージを払拭したい。わかりづらい場所ではあるんですが、入場料はいただいていませんので、子ども連れや、アートの道を目指している若者たちにも気軽に訪れてほしい。最近は、ローカルのオジーやオバーが来てくれることもあって、それが本当に嬉しいんです」と、新城さん。HONNO PARKが、時代も世代も越えて、本能と感性が響き合う場所になることを願っています。
SHOTO KOHAGURA さん(右)と展示会の打ち合わせをする新城さん
オーナーとして、アーティストとして。ここが出会いと橋渡しの場になることを願っています
営業時間については、Instagramのアカウント@honnopark(https://www.instagram.com/honnopark)をご確認ください。
「アートは難しい、というイメージを払拭したい。わかりづらい場所ではあるんですが、入場料はいただいていませんので、子ども連れや、アートの道を目指している若者たちにも気軽に訪れてほしい。最近は、ローカルのオジーやオバーが来てくれることもあって、それが本当に嬉しいんです」と、新城さん。HONNO PARKが、時代も世代も越えて、本能と感性が響き合う場所になることを願っています。
SHOTO KOHAGURA さん(右)と展示会の打ち合わせをする新城さん
オーナーとして、アーティストとして。ここが出会いと橋渡しの場になることを願っています
営業時間については、Instagramのアカウント@honnopark(https://www.instagram.com/honnopark)をご確認ください。
HONNO PARK(ホンノパーク)
- 住所 /
- 沖縄県那覇市小禄3-5-7オロクハウス2F
- TEL /
- 098-952-5576
- 定休日 /
- 不定休
- Webサイト /
- https://honnopark.com/
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放送日:2024.12.09 ~ 2024.12.13
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放送日:2024.12.09
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