家族で巡る、小浜島、西表島、竹富島(後編)

家族で巡る、小浜島、西表島、竹富島(後編)

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初回投稿日:2020.11.30
 最終更新日:2024.05.24

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10月、ひさしぶりの離島旅へ。以前とは何か変わってしまっているだろうか。島の人たち に歓迎してもらえるだろうか。少し不安もあるけれど、うつくしい海と、島人との出会い を楽しみに。小浜島を旅した前編はこちら、西表島を旅した中編はこちら

竹富島(たけとみじま)

西表島(いりおもてじま)・大原港からフェリーに乗り込んで、小浜島(こはまじま)を経由して竹富島(たけとみじま)へ。竹富島といえば赤瓦屋根の家に、石垣、そして珊瑚の白い砂の道。誰もが想像するような沖縄の原風景が残る島。水牛車に乗ってゆっくりと集落を巡り、案内のおじさんの「安里屋ユンタ」に耳を澄ます。コンドイビーチは嘘のように輝く青、なぜかそこに居座る猫としばし戯れる。

竹富島(たけとみじま)

竹富島(たけとみじま)


旅をする楽しみのひとつは、自分の日常とは違う、その地の個性を楽しむことだ。若いころは日中いかに多くの場所を見るか、に重きを置いて、ホテルはどこともわからないようなビジネスホテルで寝るだけ、というせっかちな旅も多かった。でも、寝るその瞬間ま で、しっかりとその「地」を体感できるとしたら、それはなんと豊かだろう。


「星のや竹富島」に足を踏み入れる。掃いてきれいに整えられた白砂の道、風雨にあたり味わいのある石垣、真っ赤なハイビスカスにバナナや福木。その先に見える赤瓦の屋根。見晴台に登って眺めた風景は、ホテルというよりまさしく「集落」だった。

星のや竹富島

スタッフは石垣島に暮らしていた故ヨーガン・レールさんのブランド「ババグーリ」を身に纏い、島の陶芸家、五香屋が作る器が料理に花を添える。畑では島の人でさえ作らなくなってしまったという小浜小豆の栽培に挑戦していて、この日は芋を収穫。自分で収穫したものをすぐに「デンガク」に調理してもらって、東屋でいただいた。他にウンキョウ、ハティクバ、マーヤブなど9のつのハーブが育てられていて、これは医者のいない島で過去に九品薬(クヌシナヒスル)と言って大切にされてきた薬草のことだそうだ。

芋の収穫


芋の収穫

デンガク


三線の手解きをうけ弦を弾いてみると、耳なじみのある心地良い音が、風のなかを泳ぐようにして集落へ飛んでいく。

島の文化を体験

外見的なことも大切だろう。でもそれだけではなくて、この島の文化を知ること、学ぶこと、継いでいくこと。そうやって島を愛することで、このホテルは島とひとつになろうとしている、そんなふうに感じた。

島の文化を体験

キットを使って部屋でお守りや指ハブ作りを体験
(キットを使って部屋でお守りや指ハブ作りが体験できる)

だからこの場所での滞在は「暮らすような旅」ではなく、竹富島での「暮らし」そのもののようだった。 子どもたちは道端の砂に絵を描き、大人は縁側で風に吹かれながその様子を眺める。ずっ と以前からここにいるような、それが日常のように錯覚させる。それはなんとも心地よい旅の体験だった。

島の文化の展示
島の文化の展示
(種子取祭など島の文化の展示に子どもたちも興味津々)

「離島」とひとことで言ってしまうと、その個性が見えにくくなってしまう。ゆったりと していて伸びやか、素朴なあたたかさを持つ「小浜島」、自然の圧倒的なエネルギーを感じ、体験できる「西表島」、そして沖縄の原風景を見て、文化に触れることのできる「竹富島」。今回、3つの島を連続で巡り、それぞれの島に合ったホテルに泊まることで、その個性をよりしっかり感じることができたのではないかと思う。

あたらしい体験とそこから得る気づきや学び、そしてそれを同行者と「一緒に」経験できるという価値。旅という時間のなんと豊かなことか。八重山の3つの島での時間は、それを再確認させてもらえた島旅だった。


薫る島鍋

(夕食の「薫る島鍋」は部屋で楽しむことができて、まさに暮らすような気分に)


星のや竹富島のある集落
 

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星のや竹富島

住所 /
沖縄県八重山郡竹富町竹富1955
電話 /
050-3134-8091
URL /
https://hoshinoya.com/taketomijima/
その他 /
チェックイン15:00、チェックアウト12:00
客室数48室

セソコマサユキ

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