新鮮な豆乳とおからで作るしっとりマフィン「SOYSOY」
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post : 2015.04.25 21:00
沖縄の代表的な観光スポット、美ら海水族館から車で約10分。まるで昭和にタイムスリップしたかのようにゆるやかな時間が流れる「もとぶ町営市場」内に、かわいらしい水色の看板の店があります。

中をのぞくと、そこはマフィン屋さん。しぼりたての豆乳とおからを使った焼きたてが並ぶ店。日によっては、マフィンの横にゆし豆腐や厚揚げなんかもあったりして。

それもそのはず、オーナーの具志堅玲乃(ぐしけんあきの)さんの実家は本部町(もとぶちょう)で50年以上続く老舗の豆腐屋、「山城とうふ店」。
おばあちゃんの代から続く、昔ながらの地釜製法で作る島豆腐は、保存料や添加物なしの豆の旨みを感じる味。その豆腐作りからうまれた豆乳とおからを使ったのがSOYSOYのマフィンです。

マフィンを作るのはもちろん玲乃さん。実は小さな頃から豆腐作りで出る豆乳とおからが大量に捨てられるのを見て、ずっともったいないと思っていたそう。
いつかそれらを使ったおやつを作り、実家の豆腐店とともに歩んでいけたら……。その夢をかなえ、オープンさせたのがこの店でした。
そんなわけで玲乃さんの朝は大忙し。実家からもらってきたできたての豆乳とおからで11時30分のオープンにあわせて次々とマフィンを焼き上げます。
「スイーツって幸せな食べものでしょう。だからおいしくて体に優しいものを。子どもからお年寄りまで安心して食べられるものを作りたいんです。でも見た目はかわいく心はずむように。目指すはお花のようなマフィン!」

北海道産の小麦粉とバターにやんばる卵、てんさい糖や豆乳などを使ったマフィンは、しっとりとして甘すぎず、ちょっと大きめサイズ。おからはクランブルにしてトッピングし、さくさくとした食感のアクセントに使います。
店に並ぶのは約10種類。チョコやラズベリークリームチーズ、本部町でとれた季節のみかんを使ったフレーバーのほか、抹茶あずきや黒糖ココアなど、卵や乳製品を使わないマフィンも定番の味。
時期によってはアセローラみるく、マンゴーなど、本部町の特産品を使ったものも並びます。

こちらはおから入りのスコーンとクッキー。素朴だけれどかみしめるほどにおいしさが広がる優しい味が人気です。

左が具志堅玲乃さん
「楽しいこと、幸せなことをみんなで共有できる店にしたいんです。働く人もマフィンを食べてくれた人も笑顔の花が咲くような」
まっすぐな瞳でくしゃくしゃっと笑う玲乃さん。その笑顔には心をほっとゆるませる不思議な魅力があって、ついこちらもその温かい世界に引き込まれていきます。
味にほれこんで何度も通う店があるけれど、ここはおいしさに加えて作り手の想いにもひかれて通いたくなる店。
SOYSOYのマフィンを食べると、ふうわり優しい気持ちになるのはそのせいなのかもしれません。
Sweets shop SOYSOY
住所/沖縄県国頭郡本部町渡久地4番地
電話/0980‐43‐6003
営業時間/11時30分~17時30分
定休日/月曜、第2第4日曜
沖縄CLIPフォトライター 小野暁子
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沖縄県国頭郡本部町渡久地4番地