心のままに訪ね歩く旅の“気づき”(桑村ヒロシの島フォトコラム[第11回目])
心のままに訪ね歩く旅の“気づき”(桑村ヒロシの島フォトコラム[第11回目])
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歴史文化
初回投稿日:2015.10.28
最終更新日:2024.03.27
最終更新日:2024.03.27
島旅をきっかけにして、“気づき”のスイッチをONに!
島旅はライフワークなのですが、行く先々で予定や目的とは違う“予測していなかった運命的な出来事”が起ることがあります。忘れかけていた大事なことを思い出させてくれるような、目が覚めるような何かが自分の中で沸き起こることも。今回は、宮古島でのエピソード話が2件。まず1つ目は、神人(かみんちゅ)さんとの再会がありました。
今回の宮古取材は東平安名崎[近日掲載予定]
沖縄CLIP×リトハクの宮古島取材で東平安名崎(ひがしへんなざき)にいると、見覚えがあるかたが目の前に現れました。かつて沖縄本島をはじめ、久米島や宮古島などをいっしょに聖地巡礼をして記録写真を撮らせて頂いたかたでした。どうやら、宮古の伊良部島(いらぶじま)でユークイ(豊年祭)が行われる頃らしく、そのタイミングで来島されたのだとか。
ちょうど同じ時期に宮古入りし、意外な場所での8年ぶりの再会でした。同行されているかたに「鳳凰(ほうおう)を撮られた人だよ」と紹介して頂いたのですが、以前そのかたを撮影させていただいた際に鳳凰の姿に輝く光も写していてそれが本にも載っていました。無意識にシャッターを切っていたので当時自分ではまったく気づいていませんでしたが、印刷物になって記録が残っていました。「(見えない存在を写し撮るわけは)君も神を持っているからね」といわれ、大事なものを忘れかけているところを呼び戻してもらったような、そんな再会になりました。
別れ際に、「今は変革の時。新しいステージが始まるよ。たぶん、君も気付いているハズだと思うけど」と告げられたのですが、さてさて、時代の変わり目を感じているかたは他にもいらっしゃいますでしょうか?
『なりやまあやぐまつり』の幻想的な舞台[近日掲載予定]
2つ目は、宮古島南部の友利で開催された『なりやまあやぐまつり』のグランドチャンピオン大会取材の際、歴代チャンピオン10名のうち2名がかつての三線仲間で驚きました。ひとりは以前に八重山民謡を習っていた時の仲間。もうひとりは沖縄に移住して来る前に奄美島唄を習っていた頃の仲間で、約13年ぶりの再会でした。久しぶりに話を伺うと、「昔から受け継がれている唄を通じて、古(いにしえ)の人たちの生き方、息づかいが伝わってくるような感覚がある。小さな出来事、小さな生き物、どんなものにもあたたかな視線が向けられているような感覚です。唄の発祥の地でうたう唄は、奉納に近いものがありますよ」と、忘れかけていた大事なことを再び教えてもらう機会となりました。
そういえば、歌三線を休止して自分は10年ほどになるのですが、以前にある神高いかた(霊的感度の高いかた)とご一緒しているとき、「神様があなたに“歌はどうした?”と訊ねているけど、心当たりはあるか?」と聞かれたことがありました。その人は僕が三線をやっている事は知りませんでしたが「質問の意味はあなたが一番知っているはずよ?」と告げられ、のちに歌や踊りは聖地巡礼で奉納できる芸能であることを身をもって知るきっかけになったのでした。
巨匠たちが勢揃いした国立劇場おきなわの舞台[近日掲載予定]
さらには先日、国立劇場おきなわの取材で、恩師をはじめ巨匠たちが勢揃いした凄い舞台を拝見させていただいて、自分の中でサビついて眠っていた部分に電流が流れ出し、再起動のスイッチが入っていくような感覚になりました。
旅というのは、再発見があったり、忘れている大切なものを呼び起こしたりする“気づき”のスイッチを入れていくきっかけになるかもしれませんね。心のままの旅は、まだまだ続きます。
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