沖縄観光情報:石垣島「うるずん」潤っていくいい季節です。

石垣島「うるずん」潤っていくいい季節です。

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初回投稿日:2015年04月15日
 最終更新日:2024年02月07日

石垣島「うるずん」潤っていくいい季節です。

 
沖縄本島の方言では「うりずん」、石垣方言では「うるずん」と呼ばれるこの時期。潤い初め、が語源とされている通り、すべてが潤っていくような気持ちのいい季節です。
 
3月、4月くらいの初夏の陽気の頃で、植物はめきめきと瑞々しさを増し、イワサキクサゼミもところかまわず「ジーーッ」と鳴きはじめています。
 
冬のあいだもハイビスカスやブーゲンビレアは咲き誇っているけれど、うりずんを代表する花、月桃(げっとう)があちこちで咲きはじめました。
 
ツヤと色あいとフォルムがたまらない、とても好きな花です。月桃の葉はとてもいい香りで、昔からムーチーにつかわれいて、最近では、それが持つさまざま効用から、お茶やお菓子、化粧品などに幅広くつかわれています。

月桃(げっとう)の花
 
月桃は、この生まれてくる感じの咲き方もおもしろい。
 
この時期にやってくる渡り鳥、アカショウビンも毎年心待ちです。「キョロロロロー」というとても可愛らしい、美しい音色の鳴き声がきこえると今年も渡ってきたんだな♪ と心が弾みます。さえずりだけでなく、小さな真っ赤な体と、愛らしいくちばしの見た目も可愛らしいんです。
 
アカショウビン
 
鳴き声は街中ではきかないけれど、少し緑の多い場所に出かけるとどこからともなく、歌うような声がきこえてきます。その声をきいたり、目の前を飛んでいかれたりするととても幸せな気分。
 
このソウシジュ(相思樹)もいまが真っ盛り。
 
ソウシジュ(相思樹)
 
黄色いポンポンがたくさんついて、木を鮮やかな黄色に染めます。
 
そして、もう終わりかけだけど、デイゴも咲いています。島の人たちも「今年はきれいだね」と口々に話していたほど、八重山はこの春は特によく咲いていて、あちこちで深紅のきれいな花を見ることができました。
 
デイゴ

デイゴ
 
もう4月も中旬だけど、まだ旧暦は2月。そのあいだは、「ニンガチカージマイ」といって、急に風が強くなったりする不安定な天候の時。お天気はいいかと思えば、強い風がまわりだしたり。いまも取材予定の漁になかなか出られずに、スケジュールを組むのにてこずっているところです。
 
もう少しジメジメしてきたら、山などで蛍の乱舞も見られます。これも毎年楽しみ! それから、本土よりもずいぶん早い梅雨がきて、梅雨が明けたらいよいよ夏本番。今年ももうすぐあの長い夏がやってくると思うと楽しみでなりません。
 
船着き場
 

笹本真純 / フォトライター

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