沖縄観光情報:島の恵み、島の味 その31 やまいも

島の恵み、島の味 その31 やまいも

  • 味わう

初回投稿日:2016年03月17日
 最終更新日:2024年02月16日

島の恵み、島の味 その31 やまいも

細長い形をしたものから、熊手の様なユニークなものまで形はさまざま

やまいも

 

沖縄でも寒さが厳しくなる年末から年明けにかけて、市場に出回る山芋は『ダイジョ』『台湾山芋』と呼ばれています。長芋や自然薯(じねんじょ)と同じヤマノイモ科なのですが、ごらんの通りサイズが尋常じゃないんです、、、これ、決して大きい方じゃないんですよ。。。細長い形をしたものから、熊手の様なユニークなものまで形はさまざま。長芋や自然薯に比べて粘りが強いのが特徴です。


やまいも

 

色は白と紫の2種類で、白はみそ汁や炒め物・揚げ物に、紫は鮮やかな色と粘りを利用してお菓子などの加工用に活躍しています。外見からは余程の通じゃないと見分けがつかないのか、並べられた山芋にはガムテープに「白」「紫」とわかりやすく書かれて、ダイナミックに貼られています。


「山芋スーブ」と書かれた横断幕

 

私の住むうるま市では、冬になると町のあちらこちらに「山芋スーブ」と書かれた立て看板や横断幕が現れます。初めて見たとき、「スープ」の書き間違いかと思っていましたが、どうやら、全て「スーブ」と書かれている。間違いじゃないらしい。。。で、一体「スーブ」ってなんなんだ? と知り合いに聞いて回ると「ああ、スーブね、重さを競うんですよ」と教えてもらいました。しばらくしてから「スーブ=勝負ね!」というところに辿り着いたのを今でも覚えています。


山芋

 

12月に行われる「うるま市産業祭り」の目玉イベントにもなっていて、前回ご紹介した「あまSUN」と「山芋スーブ」を目当てに訪れる人も少なくありません。ぐるりと歩いて見て回ると、中には大きいサイズで大人の上半身くらいのサイズがありました! 因みに、あまりに大きいものはパワーショベルで掘り起こすとか。そんな光景も見たくなるほどの大きさです!


山芋

 

ずらりと並んだ山芋を前に黒山の人だかり。山芋スーブならではの光景です。毎年の恒例行事「山芋スーブ」については「うるま市の山芋愛好家たちが山芋で『ギネス世界記録™』へ挑戦!!」も見てみてください。

今回は、沖縄の山芋を使って、産業祭りで山芋の農家さんから伝授していただいたレシピを再現してみようと思います。山芋スーブなど「風物詩」として認識していたものの「ちょっと大きすぎるなぁ」と手が出せなかった山芋。どうやって調理していいのか見当もつかず、農家さんに一番美味しい食べ方を聞いてみました。すると相性抜群の「スーチカー(豚肉を塩漬けにした沖縄の伝統保存食)」と一緒に炒めるのが最高だとか。ただ、農家のおじさんから聞いた、かな~りアバウトなレシピなので、こちらもチャレンジ精神でのぞみました!!


沖縄の伝統保存食「スーチカー」

沖縄の伝統保存食「スーチカー」:現在では、スーパーや市場で塩漬けされたスーチカーが気軽に手に入る。

やまいもとスーチカーの味噌炒め

やまいもとスーチカーの味噌炒め

皿:山田義力(非売品)、琉球藍ランチョンマット(税抜き価格5,000円):宮良千加

 

 

材料(4人分) 

  • 山芋    500g
  • スーチカー 300g(薄めにスライス)
  • 長ネギ   1本(斜めにスライス)
  • ニラ    1束(4cmくらいに切っておく)
  • にんにく  1かけ(みじん切り)
  • ショウガ  1かけ(みじん切り)

 

調味料(全部合わせておく)

  • 酒      大1
  • 味噌     大1
  • XO醤      小2
  • 砂糖     小1
  • 中華スープ  大2
  • ごま油    少々

 

 

作り方

1. 山芋は、よく洗って適当なサイズに切り分け、酢水に3時間ほどつけておく。

2. 酢水から取り出し流水で洗ってから、蒸し器で20分ほど蒸す。

3. 竹串が通るくらいまで蒸したら、熱いうちに皮を剥がす。

4. 食べやすいサイズ(厚さ1cmくらい)に切っておく。

5. フライパンにごま油を入れ、弱火で刻んだニンニクとショウガを炒めて香りを出す。

6. 香りがしてきたら、スーチカーと山芋を入れて中火よく炒める。

 

やまいもとスーチカーの味噌炒め

 

7. スーチカーと山芋が温まったら、長ネギとニラをいれてフライパンを良く振る。

8. 全体に火が通ったら、合わせておいた調味料を回しかけるように入れ、一気に仕上げ。

 

やまいもとスーチカーの味噌炒め

 

9. 調味料が全体に行き渡ったら火を止め器に盛りつけて完成。

 

やまいもとスーチカーの味噌炒め

皿:山田義力(非売品)、琉球藍ランチョンマット(税抜き価格5,000円):宮良千加

 

 ざっくり口伝レシピは、ネギとニラをふんだんに入れてボリュームのある一品に仕上がりました。ホクホクとした山芋の食感に程よく絡み合った味噌ダレとスーチカーの塩加減が、ビールのおともにもピッタリ。

 

大きすぎて使い切るのに不安でしたが、聞くと酢水につければ「とろろ」として使え、片栗粉や小麦粉につけて揚げたり、衣をつけて天ぷらなど。意外に使い勝手のよい食材で、我が家はあっという間に無くなりました。

 

今回は市場で売られていたスーチカーを使いましたが、いつか自分でスーチカーも作ってみたいと思います。成功した時には、ぜひこちらでご紹介させてくださいね。

 

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